RYU'S IT Room

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サムスンがTizenOS搭載のスマートフォン発売ですか

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韓国のサムスン電子がTizenをOSとして搭載させたスマートフォンを発売しますね。ドコモも結構乗り気になっていたようでしたが、なぜか導入を一時期見送ると発表していますよね。

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photo credit: ianfogg42 via photopin cc

スマートフォンに搭載されているOSとは

既にご存知の通り、日本市場で出回っているスマートフォンって、GoogleのAndroidを搭載したものと、AppleのiOSを搭載したものに二分されていますよね。米国ではBlackBerryあたりも強いですが。

でも、Windowsのスマホもあるのをご存知ですか?Windows Phoneがそれですね。2011年あたりにはちょっと話題になったんですが、その後のリリースは聞きません。Windows Phoneは、Windows Mobileの後継として位置づけられたOSで、当初はビジネス向けとしての色が強かったものの、その後に一般消費者向けとして新たに出直しを図ったモバイル用OSです。

ターゲティングがしっかりとしていなかったこともあるのかなと思ったりしますが、あんまり一般には受けませんでしたよね。でも、マイクロソフト社も黙っちゃいません。実は「スマートフォンやタブレット用のWindowsを無料化しま~す」ってアナウンスしているんです。これからちょっと面白くなるかもしれませんね。

さてさてTizenって何でしょうか

では、Tizenってのは何なのでしょうか。「チゼン?」いえいえ「タイゼン」と読みます。これも今後どうなるかわからないものの、ちょっと気になるOSでもあります。

Tizen(タイゼン)は、インテルやLiMo Foundation、Linux Foundationなどが主導して立ち上げたTizenプロジェクトによるスマートフォン、タブレット、ノートパソコン用のオープンソースの基本ソフトです。オープンソースですから、基本的に無料で利用することができます。まあAndroidもそうですけど。

TizenはLinuxというOSをベースにしているんですが、AndroidやiOSに続くOSとしてちょっと期待されているものでもあります。で、このOSが面白いのは、アプリケーション開発環境がHTML5ベースという点につきます。つまりTizenは、WebベースのOSなんです。

WebベースのOSってなあに?

WebといえばHTMLですよね。HTML(HyperText Markup Language)は、Webページを作るときに使うマークアップ言語ですよね。上司にいきなり「うちの課のホームページつくっておいて」なんていわれて、泣きながら覚えたタグがなんちゃらというあの言語のことです。

さて、ではWebベースのOSってどんなものなんでしょうか。まあ今後の進化によってどう変化するかはわかりませんが、Webベースってことは、Webブラウザが中心となるってことと捉えていただければ良いと思います。

「え?Webブラウザしか使えないわけ?」

これもどうなるかは未知数ですが、基本はそうです。でもこれで十分という考え方もあります。Webブラウザにアドオン機能を追加していけば、いろいろなことができますものね。

実際この体験は、既に皆さんもされているのではないでしょうか。たとえばGoogle社のChromeブラウザを利用されている方がいらっしゃると思います。このブラウザであれば、chromeウェブストアからアプリをインストールして、ブラウザ上でゲームやメール、文書作成、表計算などさまざまなことができるようになりますよね。すべてをブラウザ上でです。ブラウザ起動させればそれでOKというわけです。

WebベースのOSは、開発サイドにも大きなメリットがあります。これまでのアプリってそれを動作させるOSに依存したものでした。たとえばiPhoneで面白いアプリを見つけても、それをそのままAndroidのスマホに持っていくことはできませんよね。双方で動かすためには、開発者が徹夜を続け彼女にも振られつつAndroid用に作り変える必要があるわけです。

でも、WebブラウザベースのOSであれば、アプリは基本HTMLベースですから、まったくとはいえませんが、OSに依存する開発をしなくてもよくなるわけです。まあ、いくつかの解決すべき問題もありますが、とにかくは便利になるわけです。

WebベースOSはTizenのみの革新的なものなの?

いえいえ。業界には今後の動向をしっかりと見ているエロい、いえ偉い方々が多数らっしゃいます。ですから、WebベースOSはTizenのみというわけではありません。

たとえば、Webブラウザで有名なFirefoxってご存知かと思います。Mozilla Foundationによるものですが、ここが開発しているOSにFirefox OSというものがあります。これもまたHTML5アプリケーションが動作するように設計されているWebベースのOSで、これを搭載したスマートフォンが今後登場してくるはずです。

また、インターネットの神様、Google大先生も当然のこと、WebベースOSの開発を進めています。Google Chrome OSがそれです。Google Chrome OSは、Chromebookに搭載されて、そろそろ日本市場でも登場しますよね。ちなみに日本市場では東芝が出しますね。これについては、近々ご紹介することになろうかと思います。

WebベースOSが今後のOSのあり方を変える可能性

最後に、WebベースOSが今後のOSのあり方を変える可能性について、ちょっとだけお話しておきましょう。

Webベースですべてができるということは、今後のOSのあり方を大きく変えていく可能性があることを、ご察しいただけるでしょうか。これってWebブラウザがあればことが足りてしまうことなので、するとですね。Webブラウザを中心とてことが動き始める可能性があるんです。

たとえば、LinuxベースのオープンソースOSを作ってその上にWebブラウザを起動させれば、すべての作業はWeb上でできることになるので、PCを購入するたびに、その代金の一部として高いOS代金を支払う必要がなくなるかもしれないわけです。

当然開発サイドにも、汎用性の高いアプリを作ることのできるメリットがありますから、ちょっとうれしいと感じることでしょう。

マイクロソフト社が、今後どのような施策を打ってくるか、興味深い今日この頃であるわけです。