RYU'S IT Room

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最近良く耳にするルーターの正体とは

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最近、ルーターという言葉が日常会話にも入り込んできていませんか?たとえば「無線ルーターでノートをネットにつなげてるし」とか「モバイルルーター買ったから、移動先でもノート使えるようになった」とか「ブロードバンドルーターの調子が悪くて」とかね。

「そんなこといわないし」と、お決まりの突っ込みを覚悟の上ですが。

そもそもこの「ルーター」って何なのでしょうか。また、なぜ「ルーター」なんでしょうか。

今回は、これをお題にお話をしていくことにしましょう。

 

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photo credit: Leonardo Rizzi via photopin cc

 

今更聞けないルーターの正体

ルーター(router)の意味をネットなどで調べると、ネットワーク上を流れるデータを、他のネットワークに中継する機器とあるはずです。でもこれ、わかるようなわからないようなモヤモヤ感がありませんか?

実はルーターを理解するためには、インターネットやLANなどを流れるデータと、その伝送方法について知っている必要があります。

現在のコンピュータネットワークでは、基本的にTCP/IPと呼ばれる通信手順が用いられています。

たとえばあなたのPCを特定のサーバーに接続して情報のやり取りをするとします。この場合、やり取りされる情報は、パケットと呼ばれる情報単位に分割されてネット上を行き来します。

インターネットに代表されるコンピュータネットワークには、数多くのルーターが存在するとともに、ルーター同士が相互的に接続された構造となっています。つまり蜘蛛の巣上に回線が張り巡らされているわけです。

よってサーバーの情報は、パケットに分割され、多くのルーターを経由してあなたのPCへと届きます。各々のルーターは、届いたパケットをどちらの方向へ中継するかをひとつひとつ判断し、最適な経路選択の上、パケットを送り出します。この繰り返しで目的地へと届けられるのです。パケットが届いたPCでは、パケットを組み立てて元通りに復元することで、たとえばWebを閲覧したりすることが実現しているのです。

インターネット上に存在する膨大な数のルーターは、ひとつひとつのパケットを中継し、経路選択を行うわけですが、これをルーティング(routing:経路選択)と呼びます。

つまりルーターは、パケットの経路選択を行う中継機器であり、だからこそルーターと呼ばれているわけです。

 

一般に目にする代表的なルーターの種類

 ネットワーク上に存在するルーターは、多くの場合通信事業者やプロバイダーによって用意され、これが複数の回線に相互的に接続されています。このため、一般にはあまり目にすることがありません。

ここでは、一般に良く目にするルーターの種類と、その説明を進めていくことにしましょう。昨今では身の回りにも多くのルーターが存在します。きっとあなたのご家庭にもあるはずです。

それでは、代表的なルーターとその説明です。

 

1)ブロードバンドルーター

まず最初はブロードバンドルーターからいきましょうか。でもこれについては、改めて説明するまでもないほどに、一般家庭にも普及していますよね。

ブロードバンドルータ( broadband router)とは、ADSLや光回線などを用いてインターネットに接続する際に用いる家庭向けのルーターです。通常は、インターネットに接続するためには、プロバイダーとの契約を行う必要がありますよね。で、お金を支払ったユーザ、つまりアカウントを持ったユーザがアクセスしてきた場合、扉を開けてインターネットに入れてくれるというわけですが、この際にIDやパスワードを認証に使います。ブロードバンドルーターは、設定をしておくことで、自動でプロバイダの扉を開けてくれる機能も持っているわけですね。

 

2)無線LANルーター

 無線LANルーターは、wi-fiルーターなどとも呼ばれていますよね。これもまた広く一般家庭に普及していますし、最近ではブロードバンドルーターに内蔵されているものもあります。というより、無線LANルーター内に、ブロードバンドルーター機能が内蔵れているともいえますね。

無線LANルーターは、文字通り無線LANを実現することのできるルーターであり、これに対して、無線LAN対応のさまざまなデバイスを無線で接続して、インターネットに接続したり、LAN内のデバイス同士のやり取りを実現してくれます。

無線LANルーターは、リリースされた時代によってIEEE802.11b/a/g/n/acなどさまざまな規格に対応しています。これらの規格は下位互換となっているので、新しければ古い規格のデバイスでも接続することができるはずです。

最近ではノートPCやスマートフォン、タブレットPC、ゲーム機など多くのデバイスが無線LAN機能を実装しているので、無線LANルーターが一台あると、コードレスでそのすべてをネット接続することができて便利ですよね。

また、最新のIEEE802.11acに対応した無線LANルーターにおいては、最大●bps程度でのやり取りが可能となることから、もう、ルーター部分がボトルネックになることはなくなりました。

ただし最新規格の通信を享受するためには、無線LANルーターのみならず、それに接続するデバイスもまたIEEE802.11acに対応したものである必要がありますけどね。

 

3)モバイルルーター

 最近急速に普及拡大を果たしているのがモバイルルーターです。モバイルルータ( mobile router)とは、3Gや4Gなど携帯電話のデータ通信機能と、無線LANの通信機能を併せ持つとともに、バッテリー内蔵で持ち歩くことができる中継装置をいいます。

モバイルルーターは、ユーザが契約することで入手したSIMカードを入れることで利用します。つまり一台のスマートフォント同じなわけですね。ですから、携帯電話のアクセスポイントを経由してインターネットとの接続をすることができます。

また、モバイルルーターは無線LANの通信機能も持っていることから、お手持ちのスマートフォンやタブレット、ノートPC、ゲーム機などをこれにつなげることで、場所を選ばず常時インターネット接続環境を得ることができるわけです。

また、モバイルルーターの中には、家では有線LANと接続するなどして、いわゆるブロードバンドルーターとして使えるものや、無線LANルーターとしても用いることができるものもあります。なんか、自宅の光回線、場合によっては解約してもいいかもと思えたりするかもしれませんね。