RYU'S IT Room

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auが150Mbpsのキャリアアグリゲーションを導入するぞと

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まあauだけではないんですが、先日そんな記事を目にしました。次世代の通信規格であるLTE-Advancedの準備が着々と進みつつあるわけですね。

「俺もLTEにしたんだぜ」と自慢をしていたあなた、すぐにLTE-Advancedが登場し、「お前、まだ旧LTE使ってんの?」と馬鹿にされてしまう時がやってきます。

「まだまだ先のことでしょ?」

いえいえ、もうすぐです。あなたの年齢がもう一つ増えるころには、すでにLTE-Advancedが一般化しているかもしれないのです。なお、LTE-Advancedについては他でも説明していますので、そちらもご参考いただければと思います。

さて、今回は、LTE-Advancedで採用されるキャリアアグリゲーションについて、簡単にご理解いただくことにしましょう。

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photo credit: sam_churchill via photopin cc

キャリアアグリゲーションとは

キャリアアグリゲーションと聞くと、またやっかいな単語が出てきたものだと思われるかもしれません。このような場合には、個々の意味をご理解いただくと、わかりやすくなるものです。

まずは、キャリアです。キャリア(carrier)とは、一般に運んだり伝えたりする人、もしくは物を意味します。このため、キャリアといえば最近では、回線事業者の事を指すことが多いですよね。また、単に回線のことをキャリアといいます。

次に、アグリゲーションです。アグリゲーション(aggregation)とは、集約する、凝集するなどの意味を持ちます。また、集合体についてもアグリゲーションと称したりします。

このことから、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)とは、複数の回線を集約することであるとの予想が立ちます。キャリアアグリゲーションは、非連続の周波数帯を束ねて利用することで、通信速度の高速化や安定化を図る技術であり、LTE-Advancedの技術のひとつとして開発されたものなのです。複数の異なる周波数帯の電波を同時に運用しながらも、これを一つの通信回線としてデータを分散して送受信することで、通信の高速化を図るのです。

ちょっとイメージしにくいかもしれませんが、随分と端折って説明するならば、水をホースで離れた場所に流す場合、ホースは一本よりも複数本の方がより多くの水を流すことができますよね。キャリアアグリゲーションとは、そんなことを実現する技術だとお考えいただいてよろしいかと思います。

auはどんなことを始めようとしているんだろう

では、auはキャリアアグリゲーションを導入することで、実際にどのようなサービス提供を始めようとしているのでしょうか。

auでは、既存のLTEネットワークをすでに持っています。これは現在サービス提供されているネットワークです。これの2.1GHz帯の10MHz幅、800MHz帯の10MHz幅を利用し、キャリアアグリゲーション技術により、合計で20MHz幅として下り最大150Mbpsの速度を実現しようとしているのです。ネットワークはすでに構築されているものですから、比較的短期間において150Mbpsエリアを全国へと拡大できることになります。上りの通信速度は従来通りですが、それでも、下りが安定した150Mbpsとなれば、モバイル通信環境も一気に高速で、快適なものになりますものね。

なお、150Mbpsに対応する基地局は、当初は約2500局程度とされていますが、2015年3月末には全国の約2万局に拡大される予定とアナウンスしています。

いかがでしょうか。この段階において、あなたの年齢は一歳増えていますか?